- 労働派遣法で守られているからサービス残業なし
- イベント・デスクワークがないから残業少なめ
- 派遣会社が請求するから残業代はきっちりもらえる
介護派遣はサービス残業がなく労働基準法を順守しています。仮に残業を行った場合も派遣会社が請求するため残業代はきちんともらえます。
介護派遣会社でも立場が強い、弱いがあります。評判の良い大手派遣会社を優先的に選ぶことがポイントです。
派遣介護はサービス残業はありえない
派遣介護士は、派遣会社で労働契約し、介護施設でお仕事する働き方です。
仕事の指示命令は派遣先の介護施設が行います。
介護派遣は雇用主が正社員と異なる
介護職の派遣と正社員の決定的な違いは雇用主が異なることです。
派遣社員は登録している会社に紹介された施設で働く際に雇用契約を派遣会社と結びます。雇用主は派遣会社で給料の支払い、福利厚生なども派遣会社の規定となります。
派遣は、派遣介護士、派遣会社、介護施設の三角関係から成り立っているのです。
一方、正社員は直接雇用で労働者と施設の2者のみの関係で成り立っています。
サービス残業は労働基準法違反です
介護業界では、サービス残業が当たり前という風潮がありますが、そもそもサービス残業は労働基準法違反です。
介護業界だから許されるというものではありません。
では、介護派遣ではあれば、誰が罰則を受けるのかというと、基本的には雇用契約契約を結んでいる人材派遣会社が対象となります。一部を派遣先の施設も罰則対象へ。
そのため、派遣会社で、派遣先の施設が適切な運営を行なっているか確認する義務があるのです。
もし、サービス残業が発覚した際は注意を受け改善されなければ契約破棄もありえます。
残業代はきちんと支払われます
介護派遣の給料は時給制なので残業した分はきちんと支払われます。
派遣会社は、派遣先の施設から派遣料金をもらいその一部を派遣社員に支給しています。
マージン率は派遣会社から事前説明があります。
派遣介護士の労働を提供しているため、労働分の料金を徴収しなければ派遣会社の利益が減ってしまうため、きちんと請求してくれます。
残業代に関して
1日8時間、週40時間を超えると25%以上の割増賃金を支払わなければなりませんん。さらに、深夜労働の場合は25%の割増で50%の割増が必要です。休日労働なら35%の割増賃金です。
例えば、1400円なら残業代は1750円と高額になります。
基本的に、派遣に残業させるくらいであれば、正社員に残業をさせた方が安く済みます。そのため、派遣社員の残業はほとんどありません。
介護職 直接雇用のサービス残業の実態
介護職の仕事は、高齢の利用者様と関わるため、緊急性の高さは常に変わります。
そのため、就業時間内に終わららない仕事が残業として残ってしまいます。
- 対応に追われて介護記録の書類を勤務中に書けなかった
- 申し送りがいつもサービス残業である
- 行事の準備、練習はサービス残業である
など日常的に残業・サービス残業が発生しています。
残業代が出るなら問題ありませんが、あまりに多い仕事量で時間内に終わらない業務など規定を超えるものも存在していました。
介護業界の人材獲得に向けて厚生労働省では、介護施設の環境整備を行うチェックリストを作成しました。
介護職をやめた理由は人間関係、施設の運営方針、他に良い仕事があったなど様々な理由があることから、「働きがい」と「働きやすさ」という二つの側面から考え、 そのための雇用管理方策をあらためて整理してました。
平成26年度に作成されたものですが、あまり浸透している様子はありませんでした。直近の介護業界のサービス残業の実態を見ておきましょう。
介護職 サービス残業の実態1:パートなのにサービス残業がある
介護施設は休憩もサービス残業もあるもの?
パートとしてディサービスで働き始めましたが、求人内容とあまりに違っていて驚いています。
①勤務開始時間より早くて1時間前、遅くても15分前には仕事を始めること
②休憩は1時間とありましたが実際は昼休憩を含む休憩は一切なし(昼の食事は利用者と一緒)
③残業は無しとありましたが実際は15分から1時間は当たり前
④求人の休憩あり分1時間も就業時間に早く出勤した分も残業もサービスで支払い無し
ある程度は譲れますが・・・毎日1時間以上ものサービス残業だと
時間給で考えると700円台きります・・・
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1375985923
知恵袋ではデイサービスでパートとして働く現場の声が上がっていました。
当然、始業開始時間が1時間前~15分前に初めているため本来ならお給料は発生します。
パートや正社員などの直接雇用の場合は、相談する相手がいないため、最低賃金以下で働く人も多いかと思います。
派遣であれば、事前に仕事内容やお給料に関して説明してもらえます。
もし、サービス残業が発生するような状況でしたら、人材コーディネーターに相談し、労働環境を改善してもらえます。(改善されない場合は別会社を紹介されます。)
介護職 サービス残業の実態2:休憩が取れない
介護職の 待遇 サービス残業 休憩なし。
最近、ちいさなグループホームで働き始めました。(中略)
先日、お昼休憩(13時から14時)の際に、
仕事でずれ込んで、13時半から休憩に入りました。
契約上、休憩は1時間ですので、14時20分に職場に戻りました。
ですが、「 あなたの休憩は14時で終わりのはずですよ。 」
と言われました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14128276269
サービス残業の中でも休憩をしっかり取れないというものがありました。
組織の認識もありますが、上司の残業に対する価値観も反映されています。
上司(組織)の当たり前でサービス残業を求められているかと思います
日勤はもちろんですが、夜勤での休憩は2時間と長いのです。しかし、利用者の状況によっては休憩が一切取れない状況もありました。
労働条件は夕方17:00~翌朝8:30 休憩120分 労働時間13.5時間という事になっていましたが、1人夜勤であり定期のトイレ誘導やおむつ交換、突発的トイレ誘導、調理、それ以外にも要見守り者が大勢おり120分の休憩は事実上不可能でした。
こうした過酷な状況が介護職の価値を下げています。
介護職の正社員・パート関わらず直接雇用はトラブルが多いです。
介護派遣の働き方なら派遣会社がおすすめ
直接雇用の場合は、雇用主(施設)と従業員の2者なので身近な場所に相談できませんが、派遣であれば派遣会社が守ってくれます。
サービス残業を強要される、やらざるを得ない状況だったとしても人材コーディネーターに伝えれば対応してくれます。
介護業界は人材不足で派遣を頼らざるを得ない状況ですから派遣会社の力は強いです。
訪問介護で41%、介護職員で20%不足しています。
派遣を打ち切られてしまうと困るため介護業界の派遣労働者は優遇されている傾向があります。
また近年、労働派遣法が改定され派遣労働者を守る内容も増えてきました。
労働派遣法の正式名称は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」です。
最新の労働派遣法はこちら労働者派遣法が改正されました
例えば、派遣労働者と派遣先労働者の均衡待遇推進については、「派遣際の労働者に関する賃金等の派遣元への情報提供」が努力義務から配慮義務へと変更されました。
派遣先の変更内容
- 派遣先の労働者に業務遂行に必要な能力教育を訓練を実施する場合は、派遣労働者にも実施。
- 派遣労働者に対し、福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)の派遣先の労働者が利用する機会配慮。
配慮義務は遂行の義務が発生します。目的の実現に向けて、具体的に取り組むことが求められます。
努力義務は、努力していれば指導・罰則などの対象ではありませんでした。
改定内容の一部ですが、派遣労働者の立場は法律によって守られています。
派遣会社はこれらを遵守しているので派遣での働き方がおすすめなのです。